内定獲得、本当におめでとうございます!
これまでの努力が実を結び、安堵と期待で胸がいっぱいになっていることと思います
しかし、喜びも束の間、ここから入社日までの期間は、実は転職プロセスの中で最も手続きが多く、慎重な行動が求められる重要なフェーズです。
労働条件の最終確認、円満退職に向けた交渉、そして新しい職場への準備…。やるべきことを整理しないまま進めてしまうと、思わぬトラブルに繋がりかねません。
この記事では、そんなあなたがスムーズに新しいキャリアをスタートできるよう、内定通知を受け取ってから入社日までに「やるべきこと」を、具体的なチェックリスト形式で、時系列に沿って徹底解説します。
実際にこのプロセスを経験したギシコと、多くの新入職者を見てきたギシオの視点から、各ステップでの注意点やコツもお伝えします。
このリストを元に、一つずつ着実にタスクをこなしていきましょう。
ギシオ「転職って、決まった後が大変そう…」と、転職後の流れに不安を感じている方にも、ぜひ読んでほしい内容です。ゴールまでの道のりが分かれば、安心して転職活動に臨めますよ。
フェーズ1:内定承諾までの重要タスク【内定〜1週間以内】


内定の連絡を受けたら、まずはおめでとうございます。あなたのこれまでの努力が認められた証です。
しかし、ここで即座に承諾するのは少し待ってください。内定通知書(または労働条件通知書)は、あなたと新しい職場との法的な「契約書」です。ここで書面の内容を冷静に確認し、疑問点を解消しておくことが、入職後の「こんなはずじゃなかった」というミスマッチを防ぐための最も重要なステップになります。
この約1週間は、感情的な喜びは一旦脇に置き、ビジネスライクに条件を確認するための期間だと考えましょう。
① 労働条件の最終確認
内定通知書(または労働条件通知書)を受け取ったら、記載されている内容を隅々まで確認します。面接で聞いていた話と相違ないか、曖昧な点はないかをチェックする最後のチャンスです。
- 給与: 基本給、諸手当(資格、住宅、家族など)、賞与の回数と目安額、想定年収
- 勤務時間: 始業・終業時刻、休憩時間、シフト(夜勤・当直)の有無と頻度
- 休日・休暇: 年間休日数、有給休暇の付与日数、夏季・年末年始休暇
- 勤務地と業務内容: 面接で合意した内容と相違ないか
- 試用期間: 期間の長さ、その間の給与や待遇



私も、内定通知書をもらった時は舞い上がってしまいました。でも、「ここでしっかり確認しないと後悔するよ」と先輩に言われて我に返りましたね。
② 給与・条件交渉(必要な場合のみ)
提示された労働条件を見て、「もう少しだけ、希望に近づけられないだろうか…」と感じることもあるかもしれません。特に給与は、今後の生活やモチベーションに直結する重要な要素です。
「でも、お金の話をしたら、印象が悪くなるんじゃないか…」
そんな不安から、疑問を飲み込んでしまうのは非常にもったいないことです。
正当な理由と、誠実な伝え方さえ心がければ、条件交渉はあなたの価値を正しく評価してもらうための、立派なコミュニケーションの一環です。
ここでは、相手に不快感を与えず、かつ自分の希望を効果的に伝えるためのポイントを解説します。
- 電話で行うのが基本: メールよりも丁寧な印象を与え、細かいニュアンスも伝わりやすいため、担当者に電話で連絡するのが最も望ましいです。
- 謙虚な姿勢で: 「交渉」というより「相談」というスタンスで。「大変恐縮なのですが、給与についてご相談させていただきたく…」と切り出しましょう。
- 希望額と根拠をセットで: なぜその金額を希望するのか、客観的な根拠(現職の年収、求人票のモデル年収など)を伝えられるように準備しておきます。



給与交渉は、正当な理由があれば決して失礼にはあたりません。「前職の給与」などを根拠に、「〇〇円までご検討いただくことは可能でしょうか」と謙虚に相談するのが良いでしょう。
③ 内定の承諾・辞退の連絡
労働条件に納得し、入社の意思が固まったら、次はその気持ちを企業に伝えるフェーズです。逆に、熟考の末に辞退を決意した場合も同様です。
「早く連絡しなきゃ」と焦る気持ちも分かりますが、ここでの連絡はあなたと新しい職場(あるいは、ご縁がなかった職場)との最初の、そして最後の公式なやり取りになる可能性があります。
たった一本の電話や一通のメールが、あなたの社会人としての評価を決めると言っても過言ではありません。
ここでは、感謝の気持ちが伝わる、丁寧で誠実な連絡方法を具体的な例文と共に見ていきましょう。
件名: 内定承諾のご連絡(氏名:〇〇 〇〇)
本文:
〇〇病院 人事部 〇〇様
お世話になっております。
この度、内定のご連絡をいただきました〇〇 〇〇です。
先日は、内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
貴院からの内定を、謹んでお受けしたくご連絡いたしました。
入社後は、一日も早く貴院に貢献できるよう精一杯努力いたしますので、
ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
氏名:〇〇 〇〇
住所:〒XXX-XXXX …
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
メールアドレス:…
フェーズ2:円満退職に向けた手続き【内定承諾後〜退職日まで】


内定を承諾し、新しい道が決まったら、次なるミッションは「今の職場への感謝を伝え、円満に退職する」ことです。
感情的なもつれや、引き継ぎ不足といったトラブルは、あなたのキャリアにとって百害あって一利なし。特に、放射線技師という専門職のコミュニティは、あなたが思う以上に繋がりが深いものです。
ここでは、社会人としての信頼を損なうことなく、スムーズに退職プロセスを進めるための具体的なToDoを解説します。
① 退職の意思を伝える【最重要ミッション】
数ある退職手続きの中でも、最初の関門であり、最も勇気が必要なのが、この「上司に、退職の意思を伝える」というアクションです。
「切り出した瞬間に、どんな顔をされるだろうか…」
「裏切り者だと思われないだろうか…」
そんな不安から、なかなか一歩を踏み出せない気持ちは、痛いほど分かります。
しかし、この最初の伝え方、つまり「誰に」「いつ」「どのように」伝えるかという作法を間違えてしまうと、円満退職への道は一気に険しいものになってしまいます。
ここでは、あなたの誠実な想いが正しく伝わり、上司にも「それなら仕方ないな、応援しよう」と思ってもらうための、具体的で、かつ揺るぎない基本ルールを解説します。
- 伝える相手は、必ず「直属の上司」
最初に伝えるべきは、あなたの直属の上司(多くの場合は技師長)ただ一人です。仲の良い同僚に先に話してしまうと、噂が意図しない形で上司の耳に入り、心証を損ねる原因になります。必ず、一番最初に、上司に直接伝えましょう。 - タイミングは「就業規則」に従い、アポを取る
まずは自院の就業規則を確認し、「退職の申し出は〇ヶ月前まで」というルールを遵守します。その上で、業務時間外に「〇〇の件で、少しご相談したいことがあるのですが、お時間をいただけないでしょうか」と上司にアポを取り、一対一で話せる静かな場を設けてもらいましょう。 - 伝え方は「報告」の形で、理由は「ポジティブ」に
「退職しようか迷っていて…」という「相談」ではなく、「〇月末で退職させていただきたく、ご報告に参りました」という、意思が固いことを示す「報告」の形をとります。
そして、退職理由は、決して職場への不満(給与、人間関係など)にせず、「〇〇の専門性を高めたい」「ライフプランの変化」といった、今の職場では実現が難しい、個人の前向きなキャリアプランを誠実に伝えましょう。
>>角が立たない具体的な言い回しや例文、引き止めへの対処法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
放射線技師の円満退職マニュアル|退職理由の伝え方から引き継ぎまで
② 退職日の決定と退職願の提出
上司に退職の意思を伝え、了承が得られたら、次は具体的な退職日を決定する交渉に入ります。
ここでのポイントは、一方的に自分の希望を押し通すのではなく、お互いの妥協点を見つける「調整」の姿勢で臨むことです。
1. まずは自分の希望日を伝える
「〇月〇日をもちまして、退職させていただきたいと考えております」と、まずは自分の希望を明確に伝えます。この時、なぜその日付なのか(転職先の入社日が決まっているなど)という理由も添えると、相手も状況を理解しやすくなります。
2. 職場の状況を考慮する姿勢を見せる
希望を伝えた上で、「業務の引き継ぎなどを考慮し、ご相談させていただけますでしょうか」と、職場の都合にも配慮する姿勢を見せることが非常に重要です。この一言があるだけで、相手は「自分のことしか考えていないわけではないんだな」と、聞く耳を持ってくれます。
3. 有給消化についても、相談ベースで話す
有給休暇の消化は労働者の権利ですが、「権利なので全部使います」という態度ではなく、「引き継ぎに支障が出ない範囲で、残っている有給休暇を消化させていただくことは可能でしょうか」と、相談ベースで切り出すのが円満に進めるコツです。
4. 退職願の提出
退職日が正式に決定したら、上司の指示に従い、速やかに「退職願(または退職届)」を提出しましょう。日付や署名など、記入漏れがないように注意してください。



私も、退職日の交渉では「引き継ぎ期間は十分に確保しますので」という姿勢を一番に伝えました。そのおかげで、上司も有給の消化に協力してくれて、最終的には希望通りのスケジュールで退職することができました。
③ 業務の引き継ぎと挨拶回り
あなたの社会人としての評価は、この「去り際の働きぶり」で決まると言っても過言ではありません。
- 完璧な引き継ぎ: 後任者が誰になっても困らないよう、担当業務のマニュアルを作成したり、口頭で丁寧に説明したりと、責任を持って引き継ぎを行いましょう。
- 挨拶回りは計画的に: 退職が正式に公表されたら、お世話になった医師や他部署のスタッフへ、直接挨拶に伺います。最終日には、部署全体に向けて感謝の言葉を伝えましょう。
フェーズ3:新しい職場への準備【退職後〜入社日まで】


退職手続きが完了し、最終出社日を終えたら、いよいよ新しいキャリアに向けた最終準備期間に入ります。
ここでのタスクは、主に「公的な手続き」と「物理的な準備」です。
やるべきことは多岐にわたりますが、一つひとつは決して難しいものではありません。入社日当日に慌てることのないよう、チェックリストを活用して、計画的に進めていきましょう。
スムーズなスタートを切るための、最後の仕上げです。
① 入社手続きに必要な書類の準備
転職先の人事担当者から指示された、入社に必要な書類を準備します。ギリギリになって慌てないよう、早めに手をつけておきましょう。前の職場から受け取るべき書類と、自分で用意する書類があります。



年金手帳、雇用保険被保険者証、源泉徴収票の3点セットは、前の職場から必ず受け取るのを忘れないように。これがないと、年末調整や社会保険の手続きがスムーズに進みません。
【前の職場から受け取るもの】
- 年金手帳
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票
- 離職票(失業手当を受けない場合は不要なことも)
【自分で用意・準備するもの】
- 健康診断書(指定された場合)
- 各種免許・資格証のコピー
- 身元保証書
- 給与振込先の口座情報
- マイナンバーカードまたは通知カード
② 放射線技師免許の籍訂正(該当者のみ)
これは、意外と見落としがちですが非常に重要な手続きです。
結婚などで姓が変わった方や、転居で本籍地の都道府県が変わった方は、放射線技師免許の籍訂正・書換え交付申請が必要です。



私も結婚で姓が変わったので、この手続きをしました。申請から新しい免許証が届くまで1ヶ月以上かかった記憶があります。
③ 入社初日に向けた心と物の準備
必要な書類も揃い、いよいよ目前に迫った入社初日。
期待に胸を膨らませる一方で、「新しい職場で、うまくやっていけるだろうか…」「同僚と、良い関係を築けるかな…」という不安も、同じくらい大きくなっているかもしれません。
しかし、心配しすぎる必要はありません。
新しい環境で最も大切なのは、完璧なスタートを切ることではなく、「これから、よろしくお願いします」という誠実な姿勢を示すことです。
ここでは、その誠実な姿勢を形にするための、具体的な「物」と「心」の準備について解説します。
最高の第一印象で、あなたの新しいキャリアをスタートさせましょう。
- 通勤経路と時間の最終確認:
平日朝のラッシュ時の時間帯に、一度実際に通勤ルートを試しておくと安心です。「思ったより時間がかかった」「駐車場が意外と混んでいた」といった予期せぬ事態を防げます。 - 初日の挨拶の準備:
初日には、朝礼などで自己紹介を求められることがほとんどです。1分程度で話せる、簡潔でポジティブな自己紹介を考えておきましょう。出身地や趣味などを一言添えると、親しみやすさが出て、早く覚えてもらえます。 - 持ち物の確認:
筆記用具や印鑑、メモ帳など、社会人としての基本的な持ち物は改めて確認しておきましょう。



新しい環境で最も大切なのは、「教えてもらう」という謙虚な姿勢です。どんなに経験があっても、その職場のローカルルールがあります。



初日から「前の職場ではこうだった」と言うのではなく、まずは素直に新しいやり方を吸収しようとする姿勢が、周りからの信頼を得る一番の近道ですよ。
【まとめ】
今回は、内定獲得後から入社日までにやるべきことを、具体的なチェックリストとして解説しました。
内定の喜びに浸るのも束の間、多くの手続きや交渉が待っています。しかし、一つひとつのタスクは決して難しいものではありません。
大切なのは、計画性を持ち、関わる全ての人への誠実な対応を忘れないことです。
万全の準備を整え、最高のコンディションで新しいキャリアのスタートラインに立ちましょう。
あなたの新しい職場での活躍を、心から応援しています。



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